【バリスタ解説】味に直接影響を与えるタンピングの意味と重要性

今回はタンピングについてちょっと深く語っていこうと思います。

これまでラテアートやエスプレッソの抽出についての記事を沢山書いてきたのにこの大事なタンピングについてはまだ書いていませんでしたね。

ただこのタンピングという作業は、
エスプレッソの質に直結する大切な作業になります!

では早速タンピングをやる意味・やり方・重要性・コツについて順番にお伝えしていこうと思います。

特に最後の項目のタンピングの重要性ではタンピングによる味への影響も解説していくので、是非最後まで読んでいって下さい。

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タンピングをする意味

まずタンピングとはポルタフィルター内のコーヒー粉を詰め込む作業になります。

専用のタンパーで上からグッと圧力をかけて押すことでポルタフィルター内のコーヒー粉を均一に、水平に均す事を目的にしています。

そうする事でエスプレッソマシンでの抽出の際、コーヒー粉に均一に圧力がかかり抽出ムラがなくなります。

軽く見られがちな作業ですが、エスプレッソの抽出に関して非常に重要な作業になります。

タンピングの基本のやり方

それでは実際にタンピングのやり方を解説していきます。

point

  • タンピングの際の力は15~20kg
  • ポルタフィルター内のコーヒー粉が水平になるように、垂直に押す

タンピングのやり方の基本はこの2点です。

力の加減に関しては数字で言われても良く分からないと思いますが、それは何度も抽出を繰り返して自分で覚えていく必要があります。

まずはこのようにポルタフィルター内にコーヒー粉を流し込みます。

それを真上からタンパーで押し込みます。

押し込んだら最後にタンパーをクルッと一回転させて表面を均して完了です。(最後にタンパーを回すのは自分の癖でやった方が良いと思っているだけで必須ではないです。)

このように表面が水平に均一に均されていればokです。

失敗例

垂直に押せずこのようにポルタフィルター内のコーヒー粉が斜めになっているのはNGです。

均等に圧力がかからず、抽出の際にムラが出てしまいます。

タンピングのコツ

美しいエスプレッソの抽出はコーヒー豆の適切な挽き目とタンピングによって決まります。

なのでタンピングをする際のコツとしては、

【毎回同じ力でプレスする】

この事が重要になります。

そうする事で例えばシャバシャバなエスプレッソになった場合はグラインダーの挽き目を細かくするなどして調整する事ができます。

ただこれが毎回違う力でのタンピングになっていると、

『挽き目が悪かったのか?それともタンピングが悪かったのか?』この基準が分からなくなってしまいます。

なので何度も練習して自分の中でココ!と思える力のポイントを定めて、毎回同じ力で安定したタンピングを行えるようにしましょう。

タンピングの重要性

それでは最後にタンピングの重要性についてお話します。

タンピングはその力加減でエスプレッソの味に直接影響を与えます。

力が強すぎる場合、弱すぎる場合とそれぞれのパターンで見ていきたいと思います。

タンピングの力が強すぎる場合

タンピングが強すぎるとポルタフィルター内のコーヒー粉の密度が増すことで、抽出の際にお湯とコーヒー粉の触れる時間が増します。

そのことでコーヒーの苦み・えぐみといった部分が多く抽出されます。

またあまりにコーヒー粉が詰まり過ぎていると全くコーヒーが落ちてこなかったり、過抽出となってしまいます。

タンピングの力が弱すぎる場合

タンピングの力が弱いとポルタフィルター内の密度が薄く、お湯が簡単に通り抜けクレマのない、シャバシャバな薄いエスプレッソになってしまいます。

それはもうエスプレッソと呼べないもので、
挽き目が合っている場合はタンピングする際の力を強くする必要があります。

このように、今回はタンピングについて少し詳しく解説しました。

軽視されがちな作業ですが実は重要な工程・作業だと理解して頂けたと思います。

もし現在のエスプレッソ抽出に満足ができていないなら、他にもエスプレッソ抽出に関する記事を書いていますので合わせて読んでみて下さい。

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この記事を書いた人

norino
norino
barista/cafe
普段はエスプレッソ専門。自宅ではハンドドリップ、フレンチプレス。
自身の知識と経験から特に初心者~さんにコーヒーの楽しみ方をお伝えしていけたらと思っています。