【ラテアート教室】スチームミルクの基本の作り方をバリスタが解説。
今回で遂にラテアート教室も4回目になります。
お陰様でこれまでの記事も「参考になったよ!」というお声を頂き嬉しい限りです、ありがとうございます!
これまでの過去記事をまだ読んでないよ!といった方は記事の最後にリンクを貼っておくので気になる方は是非そちらも読んでみて下さい。
それでは今回は遂に「スチームミルクの作り方」になります!
ラテアートをする人にとってスチームミルクは永遠の課題です。
どんなに熟練のバリスタでもツヤツヤでキメの細かいスチームミルクがなければ十分なラテアートをする事ができません。
つまりこの「スチームミルクの出来」がラテアートの出来に直結してきます!
ただこの工程が非常に難易度が高く、
特にラテアートをやり始めたばかりの方はこのスチームミルクが上手く作れずに苦戦しているのではないかと思います。
本当は1記事にまとめようと思ったのですが、あまりにも長くなってしまいそうなので2つの記事に分けて投稿したいと思います。
なのでまずはこの記事では基本的なスチームミルクの作り方の手順を解説します。
そして次の記事投稿では「スチームミルクの失敗例、また理想のスチームミルクを作る上でのポイント」を解説したいと思います。
この二つの記事をセットで読んで頂くことでスチームミルクへの理解が深まります。
これまで何となくだったり、適当な感覚でスチームミルクを作っていた方はこの記事が一つの指針になれば嬉しいです。
少し長い記事になりますが最後までついてきてくださいね!
contents
- スチームミルクの作り方の手順
- スチームノズルのヘッド部分をミルクに差し込む
- スチームを開始したらピッチャーを下げて空気を入れる
- ひたすら攪拌
- 温度を確認しながらスチーム終了
- ピッチャーを叩きつけ、手で攪拌して仕上げ
- 次の記事「スチームミルクの失敗例、また理想のスチームミルクを作る上でのポイント」へ続く
スチームミルクの作り方の手順
それではまずは基本的なスチームミルクの作り方の手順を説明していきたいと思います。
ただ先に言っておくと、バリスタでもこのスチームミルクの作り方は人それぞれで業務用マシン、家庭用マシンなど使用するマシンによっても違います。
なので今回お伝えするのはあくまで自分のやり方、また家庭用マシンを使ってのものなのでその点はご注意下さい。
ただ基本的なやり方、考え方は同じなので是非参考にして下さい。
それでは順番に見ていきましょう。
スチームノズルのヘッド部分をミルクに差し込む
まずはスチームのスイッチを入れる前にこのようにスチームノズルのヘッド(先端)部分をミルクの水面より少し下まで差し込みます。
こうしておかないといきなり大きな空気が入ってしまったり、ミルクが暴れてしまったりして上手くスチームを行う事ができません。
また差し込む位置ですが、このようにピッチャーの口を支点にしてやる方が多いです。
このやり方は自由ですがスチームをやる上で大事なのが、
いつも同じ位置、角度でやることです。
毎回違う位置、角度でやると安定して良いスチームミルクを作ることができなくなります。そういった理由もありピッチャーの口を目印、支点にしてスチームをやる方が多いです。
ただ自分はそのやり方だとやり難いのでいつもこの位置でやっています。
こうしなければいけないという決まりはないのでまずは自分のスチームしやすい位置、角度というものを見つけてなるべく毎回その位置でスチームできるようにしましょう。
スチームを開始したらピッチャーを下げて空気を入れる
スチームノズルを刺しこむ場所が決まったら、そしたら次はスチームを開いて開始していきます。
①スチームが始まったらミルクが回転しているのを確認します。(ミルクが回転していなければ回転する位置を探す)
↓
②そうしたら次にそのままピッチャーを下げてスチームノズルの先端とミルクの液面がすれすれの位置までもっていきます。
↓
③その時にチチチッという音が鳴ると、それが空気の入っていく音です。
理想はこの「チチチッ」みたいな高い音が鳴ると良く、細かく空気の泡が入りキメの細かいスチームミルクを作る事ができます。
ただこの空気入れの時に「ボコッ」と大きな泡が入ってしまっても諦めないで下さい!
この画像もかなり大きな泡が入ってしまっていますが家庭用マシンだとこのぐらいはよくあります。
まだ挽回できます!!
ひたすら攪拌
空気を入れたら、後はミルクをひたすら攪拌します。
この時に空気を入れた位置のまま攪拌してもいいですし、ピッチャーを上げてスチームノズルを少しミルクの中に戻して攪拌してもどちらでも大丈夫です。
ちゃんと回転する位置で回しましょう。
家庭用エスプレッソマシンだと気圧が安定しないことが多いので動かしてはダメだという固定概念は捨てていいと思います。
注意するのは、この攪拌の時に途中で空気が入ってしまわないようにする事です。
途中で空気が入ってしまうと攪拌されず大きな泡が残ってしまう原因になってしまいます。
攪拌が進んで先ほどの大きな泡もだいぶ消されています。
温度を確認しながらスチーム終了
一つ上の画像を見てもらいたいのですが、このようにピッチャーに手を添えて、攪拌しながら温度も確認していきます。
理想と言われているスチームミルクの温度は65℃前後で70℃を超えてくると今度は逆にミルクが重く、硬くなってきてしまいます。
ミルクを沸かすと膜が張ったりしますよね。あのような感じをイメージするといいかもしれません。
肌感としてはピッチャーに添えている手が「温かい」ではなく「おっ!熱い!」と感じるぐらいまで温めて大丈夫です。(語彙力すみません)
んーっ、熱い!と感じたらすぐにスチームを閉じます。
ここで注意するのは「熱くし過ぎない」ことです。
言っている事が少し難しいかもしれませんが、理想とされている温度は飲んでみて「少しぬるい」と感じるぐらいです。でも日本人の感覚だと少し熱めの方が好きな方が多いと思うので飲んで「温かい」と感じるぐらいまでは温度を上げていいと思います。
もしミルクを追求するなら色々な温度で研究してみて下さい。
ピッチャーを叩きつけ、手で攪拌して仕上げ
スチームが終わったらスチームノズルからミルクを抜きます。
この時に焦ってまだノズルからスチームが出ているのにピッチャーを抜いてしまったらそこで泡が入ってしまうので注意です。
ただこの時点ではまだ画像のように大きな泡が残っていると思います。(上手くいくとこの時点でもツヤツヤのミルクになっていたりします)
これを今度は手でピッチャーに蓋をしてピッチャーの底をテーブルにガンガンッ!と叩きつけて大きな泡を消します。
手で覆わないと周りにミルクが飛び散って大変なことになります。
そして手動でピッチャーを回してミルクを攪拌したらテカテカのスチームミルクの出来上がりです!
今回はそんなに上手くできた方ではないですが、それでもこのぐらいのミルクでトップ画像のようなラテアートができるといった例ということで。
ただ手順としてはこのような感じになるので是非参考にして下さい。
次の記事「スチームミルクの失敗例、また理想のスチームミルクを作る上でのポイント」へ続く
頭では理解していても中々できないのがラテアートです。
恐らく初心者の方はこの記事を読んでもすぐには中々上手くいかないと思います。
でもそれが普通なので安心して下さい!
自分が働いているお店でも新しく入ってきた人達が一人でハートを描けるようになるまでには三か月以上はかかります。
沢山練習する機会があってもそのぐらい難しいんです。
なので是非諦めずに継続して一緒に頑張っていければと思います。
合わせて次の記事、
こちらもセットで読んで頂ければと思います。
あとラテアートに関する過去記事のリンクも貼っておきますので、これからラテアートをしたい!中々上手くいかない!といった方は是非読んでみて下さい。
過去記事
■現役バリスタによる家庭用エスプレッソマシンでおうちラテアート講座①
■ラテアートに適した牛乳(ミルク)はどれ?豆乳やアーモンドミルクでも大丈夫?
■味にも影響を与えるクレマリングを知っていますか?現役バリスタが解説します。
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