独特なフレーバーが特徴のアナエロビックとは?コーヒーの精製方法のお話

最近では普通に耳にするようになった「アナエロビック」という言葉。

でも一般的になったのは最近で、言葉は聞いたことあるけどまだ良く分からないといった方も多いのではないでしょうか?

アナエロビックの正式名称はアナエロビックフォーメンテーション(嫌気性発酵)と言い、ウォッシュド・ナチュラル・ハニープロセスのようなコーヒーの精製方法の一つです。

今回はそんなアナエロビックの精製方法について少し詳しくお話したいと思います。

コーヒーの進化は年々進んでおり、それに伴い自分たちも一緒にアップグレードしていかなくてはですからね。

それでは早速みていきましょう!

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アナエロビックフォーメンテーションとは

先ほども軽く触れましたがアナエロビックとはコーヒー豆の発酵方法の一つで「嫌気性発酵」を意味します

ウォッシュド・ナチュラル・ハニープロセスではコーヒー豆を精製する過程で、その発酵をタンクや天日干しなど酸素に触れさせる状態で行います。

これを「好気性発酵」と呼び、酸素に触れることで活発化する微生物の力で発酵させます。

それに対してアナエロビックは密閉された発酵槽やタンクの中で空気に触れさせない「無酸素状態」で発酵を行います。

ここでは先ほどの好気性発酵とは逆の無酸素状態で活発化する微生物の力で発酵させます。

ウォッシュド・ナチュラル・ハニー→『好気性発酵』

アナエロビック→『嫌気性発酵』

簡単に説明するとこのような違いになります。

こうしたアナエロビックの狙いとしてはこれまでの好気性発酵とは違い独特なフレーバー、また強いフレーバーを作り出すことにあります。

実際にアナエロビックのコーヒー豆では強いフレーバーがその特徴になっています。

アナエロビックの種類について

アナエロビックにより発酵されたコーヒー豆は単に「アナエロビック」というだけでなく、さらに細かく分類されることがあります。

  • アナエロビック・ナチュラル
  • アナエロビック・ウォッシュド
  • アナエロビック・ハニー

こうした名称の区分は発酵以外の精製においてどのような方法を取っているかの違いになります。

例えば嫌気性発酵させた後の豆を天日干しにて乾燥させたものはアナエロビック・ナチュラル、水でミュージレージを洗い流して乾燥させたものをアナエロビック・ウォッシュドと呼びます。

こうした違いにより同じアナエロビックでもフレーバーなどに大きな違いが生まれます。

日々進化する様々なコーヒーの精製方法

アナエロビックはコスタリカのある生産者が考案したと言われています。

このようにコーヒーは好奇心、技術介入により日々進化しています。

最後にウォッシュド・ナチュラル・ハニープロセス、そして今回紹介したアナエロビック以外の様々な精製方法を少し紹介したいと思います。

頭の片隅に入れておくと見かけた時に「あっ、これは!」となるかもしれません。

ダブルアナエロビック

果肉の付いた状態のまま「嫌気性発酵」を行い、その後に果肉を取り除き今度はミューシレージの付いた状態で再度「嫌気性発酵」させる方法になります。

つまり二回に分けて「嫌気性発酵」を行う精製方法になります。

カーボニックマセレーション

コーヒーの実の皮を剥いだあと、密閉容器にコーヒー豆を入れてCO2を注入することで「嫌気性発酵」を行う製法になります。

CO2を充填させることで一貫性のある安定した発酵環境を作り、より独特で豊かなフレーバーを生み出すのが狙いです。

インフューズドコーヒー

発酵工程において様々なフレーバーのシロップやフルーツジュース・スパイスなどで漬け込んでフレーバーを染み込ませたものになります。

ただこちらのコーヒーに関しては人工的であり、またどのように作られたか「情報の不透明性」から品評会などでは原則禁止されています。

ただ自身も何度かインフューズドコーヒーを飲んだことがありますが、その特徴的な味わいで非常に美味しかった印象があります。


それでは今回はアナエロビックについて簡単に解説しました。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

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この記事を書いた人

norino
norino
barista/cafe
普段はエスプレッソ専門。自宅ではハンドドリップ、フレンチプレス。
自身の知識と経験から特に初心者~さんにコーヒーの楽しみ方をお伝えしていけたらと思っています。