今さら聞けない、スペシャリティコーヒーって何?とても大事なコーヒーの話。
今では一般的に使われるようになったスペシャリティコーヒーという言葉。
でも改めて「スペシャリティコーヒーって何?」と聞かれた時にそれがどういったコーヒーなのか説明できるでしょうか?
実はコーヒーはスペシャリティコーヒー以外にも品質や香りなどによっていくつかの分類がされています。
なので今回はスペシャリティコーヒーだけでなく、他のそうした分類と合わせて簡潔に解説していきたいと思います。
なるべく難しい説明は避けて説明しようと思っていますので大まかな感じだけでも掴んでいって貰えればと思います。
この記事を読めば缶コーヒーのCMなどで良く耳にする『プレミアムコーヒー』など意味も一緒に理解できるようになります。
それでは早速見ていきましょう。
contents
- コーヒーのグレード分類
- スペシャリティコーヒー
- プレミアムコーヒー
- コマーシャルコーヒー
- ローグレードコーヒー
- 生産者を守る・スペシャリティコーヒーの魅力
コーヒーのグレード分類
それではまずスペシャリティコーヒーも含めて、コーヒー豆のグレード分類にはどういったものがあるのかを見ていきたいと思います。
コーヒーのグレードは大きく分けて4つに分類されています。
グレードの高い順番から、
- スペシャリティコーヒー
- プレミアムコーヒー
- コマーシャルコーヒー
- ローグレードコーヒー
このように分類されています。
その中でもスペシャリティコーヒーは品質や味や香りだけでなく、様々な審査をクリアした最高品質のコーヒーになります。
次からの項目ではそれぞれのコーヒーがどういったものなのかを詳しくみていきたいと思います。
スペシャリティコーヒー
日本スペシャリティコーヒー協会(SCAJ)ではスペシャリティコーヒーをこのように定義しています。
- カップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。
- 生産国においての栽培管理、収穫、生産処理、選別そして品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ない生豆であること
- 適切な輸送と保管により、劣化のない状態で焙煎されて、欠点豆の混入が見られない焙煎豆であること
- 適切な抽出がなされ、カップに生産地の特徴的な素晴らしい風味特性が表現されることが求められる
- 生産国から消費国にいたるコーヒー産業全体の永続的発展に寄与するものとし、スペシャルティコーヒーの要件として、サステナビリティとトレイサビリティの観念は重要なものと考える
ここでは重要な部分を抜粋しています。
詳しくはこちらをご覧ください(日本スペシャリティコーヒー協会HP内→スペシャルティコーヒーの定義)
長いので分かり易く説明すると、
安全性・品質が高く美味しいコーヒーなのはもちろん、生産者・産地・品種などが明瞭なトレーサビリティ(追跡可能)、また環境保全と経済成長の両立、そして永続的に供給することが可能なサスティナビリティ(持続可能性)にも配慮したコーヒーであること。
さらに追記するなら直接コーヒー農場などから買いつける事で生産者や産地、品種が明瞭で安全性が確保されます。さらに直接取引により生産者にダイレクトに報酬が入るようになりそれが生産者を守ることにも繋がり、さらに品質のよいコーヒーを作ろうという意欲にも繋がります。
このように様々な基準をクリアした最高品質のコーヒーがスペシャリティコーヒーになります。
そしてこういった厳しい基準からスペシャリティコーヒーは世界で生産されるコーヒーの5%ほどと言われています。
スペシャリティコーヒーを注文すると産地や農場、精製方法などが書かれたシートが一緒に提供されることがあると思いますが、それもそれがスペシャリティコーヒーであることの証明の一つになります。
プレミアムコーヒー
プレミアムコーヒーはCEO(カップオブエクセレンス)で76点以上のものを基準としています。
またスペシャリティコーヒー同様に産地・品種・生産者などある程度のトレーサビリティも必要となっています。
ただスペシャリティコーヒーとの大きな違いはプレミアムコーヒーはコーヒー豆自体の品質が重視されているという点です。
なのでスペシャリティコーヒーと同様、プレミアムコーヒーも非常に高品質なコーヒーになります。
コマーシャルコーヒー
コマーシャルコーヒー、またはコモディティコーヒーとも言われます。
実はこのコマーシャルコーヒーが世界で一番流通量の多いコーヒーになっています。
産地が不明瞭なものも多く主にスーパーなどに並ぶコーヒー豆やブレンドコーヒーなどに使われています。
コモディティコーヒーと呼ばれている事からも分かる通り、農場から直接買い付けたりするスペシャリティコーヒーとは違い先物市場で取引され価格が決められています。
ローグレードコーヒー
コーヒー豆の品質の最下位なのがローグレードコーヒーです。
流通量も多くロブスタ種や安価なコーヒー豆がこちらに当たります。
主にインスタントコーヒーや缶コーヒーなどの使用されることが多いです。
生産者を守る・スペシャリティコーヒーの魅力
このようにこの記事ではコーヒーのグレードをそれぞれ見てきました。
実は近年スペシャリティコーヒーが注目を集めている重要な理由の一つに「生産者を守る」という観点があります。
少し前までコーヒー農園で働く生産者の方達は低賃金で働き、どんなに品質の高いコーヒーを作っても国に安く買い取られ豊かになることが難しくありました。
そこで品質の高いコーヒー豆を生産している農園にはそれに見合ったきちんとした取引をいう事でスペシャリティコーヒーに注目が集まってきました。
そうする事で生産者もどんどん良いコーヒーを作る意欲が沸き、近年コーヒー業界も大きく発展してきました。
安全で美味しく生産者と消費者がWin-Winな関係。
一杯のスペシャリティコーヒーから生産者さんの顔を覗くことができる、繋がることができる。
そういった部分もスペシャリティコーヒーの大きな魅力になります。
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